そう言えば的ですが
9月1日に創業して3月1日ということは、半年が経ちました。
ゼロの見通しと認知度からスタートして、
多く人と知り合い、初めての経験を多くさせていただきました。
泣いたり笑ったり、
もっと長い時間が経ったように思います。
あの頃は、今がこうなっているなんて
想像もつきませんでした。
良い節目なので、
最近感じていることを記しておこうと思います。
🍪わたしの作る焼き菓子について🍪
Y-bake のビスコッティは、
長い時間と試行錯誤を経て、
わたしがたどり着いた ultimate biscotti (究極のビスコッティ)です。
大げさかもしれませんが、
材料、作り方、焼き時間、配合……
いずれも微調整の余地は今のところ感じられない完成形です。
そしてクッキー。
こちらは、基本的に「バター」「砂糖」「卵」「小麦粉」を
主な材料として、ナッツやチョコ、茶葉等を加え
バリエーションを出しています。
また、砂糖の種類が変わったり、
粉の一部がアーモンドパウダーやオートミールになったり、
ココアを加えたり、
バターが米油になったりも、します。
お客さまと談義をすると、
今の世間にあるクッキーは、
物凄く凝ったものか、マクロビ系かの両極端で、
普通にわかりやすく美味しく、カジュアルなクッキーがない、
とおっしゃる方が多いです。
その間に位置するいわば直球のクッキーが
わたしのコンセプトでもあったので、
そう言った声が実際聞かれて嬉しくなったりもします。
少々話が長くなりますが…
40歳を過ぎたとき、
これからは捨てることを意識して生きようと思いました。
(とても難しくなかなかうまくいきませんが。)
若い頃に幅広く経験して「学」や「楽」を身につけた後、
いかにその中から取捨選択するかがとても大切だと。
最近気付いたら、自分が作るお菓子もそうなってました。
かつては制限の多いマクロビも学び、
贅沢な凝ったフランス菓子も学びました。
創業するにあたっては流行りも意識し、色々と付け足しもしました。
でも最終的に、
生きるのに必要なものがシンプルであるのと同じように、
我慢をして代替物で自分に言い聞かせることもないし、
余計なものや複雑なものはいらないんだなぁというところに
行き着き、今や最小限です。
香料すら入れなくなりました。
(もちろんそれも良いものです)
正しいミニマムなものがあれば、
それほど高価な食材でなくても、強く正しいものができます。
「安心・安全・美味しい・あたたかみを求める方のために
日常レベルのカジュアルな焼き菓子を代わって焼きたい。」
と考えていたので、
そうでない範囲は、ビーガンやパティシエにお任せです。
これからも、広げるのではなく
少ない中、狭い中で深く深く削っていく、
そんなイメージで焼き続けたいなと思っています。
そんな味を求める、好む、
分かってくださる人がいることが、
半年経って感じられるようになってきました。
若い頃から一人でも飛行機に乗ってまで食べ歩き、
フードファイターとも呼ばれ(笑)
都内のフレンチの会の幹事も務め、
旅行もし、様々なものを口にしてきました。
それらの経験を経て、
今はシンプルな味を好んでいます。
かつての経験は、消えてしまったのではなく
きっと取捨選択のセンスとして味に残されていると思います。
何かを生み出す仕事、世間で提供されるもの、
そこに人生がみんな出るんだなぁと、感じています。
自分もこつこつと続けることで、
どう変化していくのか、楽しみでもあります。
晴れの日も雨の日もありつつも、
とにかく続けていこうと思います。
末長いご愛顧を、どうぞお願いいたします。